【TRPG】 クトゥルフ新キャンペーン準備
2007年を迎え、一念発起して、今年からクトゥルフ神話TRPGの大型キャンペーンを開始しようと決心する。
シナリオは未訳シナリオ「Spawn Of Azathoth」だ。全8回の予定。月に一回しかプレイできないから、8月までは遊べる計算である。 海外製のクトゥルフシナリオは翻訳物はすべて遊んでしまっているので、キーパーをするのはすごい久しぶり。
さて、クトゥルフシナリオのキャンペーンで問題となるのは、探索者の死亡率である。
このへんを手加減するか、しないかによってゲームの雰囲気が非常に変わってくる。
以前、『ユゴスよりの侵略』をプレイヤーとして参加したときは、おそらく手加減無しのマスタリングだったせいだと思うのだが、キャンペーン中に探索者が3回ぐらい死んでしまったプレイヤーもいて、最初のシナリオから最後のシナリオまでずっと生きていた探索者はひとりしかいないという状況になり、かなりモチベーションが下がっていたような気がする。
当然、このような容赦無いのもクトゥルフシナリオのプレイスタイルのひとつだとは思うし、私も好きなスタイルだが、キャンペーンとなるとちょっとこれは厳しい。
何度も同じ探索者をプレイして、やがて自分の探索者に愛着を持てるようになるのがキャンペーンの最大の醍醐味だ。それなのにバタバタと探索者が死んでいくのでは、どうにも愛着の沸きようが無い。
ただ、キーパーが探索者が死なないようにと手加減をしたクトゥルフというのも、どうもピリッとしないものがある。
なにより、海外シナリオならではの常軌を逸したバランスというのは、普段、行儀の良いキーパーをしている人間にとってはスカッとするものだ。プレイヤーが文句を言っても「だって、シナリオに書いてあるんだも~ん」としれっと言ってやればいいのだから、とても気分が良い。
そんなわけで、今回は妥協案としてTORGのカードを使用することにしてみた。
TORGのカードには、ダイスの振りなおしや、能力値を一時的に上昇させるといった特殊効果が記されており、最初に4枚配られたカードを随時消費することでその効果を得ることが出来る。このおかげで少しだけ探索者は生き残りやすくなるだろう。
ただし、配られるカードはキーパーから与えられる試練に比べると、非常に少なく、状況によってはまったく使えないカードも混在する。そのため、プレイヤーの今後のシナリオ展開を見据えて、いつのこのとっておきのカードを使用すればいいのかという戦略が必要となってくる。
中には、「TORGのカードをクトゥルフ神話TRPGに使用するなんて乱暴な!」と思う人もいることだろう。
もちろん、クトゥルフ神話TRPGのシステムの良さは、シンプルさと、救済措置の無さからくる緊迫感だという意見に関しては私も同意なので、このやりかたが万人受けとは言いがたい。ただ、我々はクトゥルフ神話TRPGとTORGを心から愛しているので、このふたつのコラボレーションは実によく肌に合うのである。
さて、肝心のシナリオのほうは……やっぱり海外シナリオである。
とにかく、設定が多い。これにつきる。
特に、NPCに関する設定が多い。ほんのちょい役にまで、なぜか裏の顔を持たせたりと、やたら深みを持たせようとしている。これはプレイヤーによるPC自身の演出ではなく、NPCと会話することをメインに置いたプレイスタイルのあらわれなのだろうか?
また、これもいつものことなのだが事件は発生するのに、その明確な解決方法が記されていない。完全にキーパー任せなシナリオもある。
このへんも、やはりプレイスタイルの差なのだろう。日本でも最初の事件のみ設定して、あとはプレイヤーの行動しだいでエンディングを決定するというプレイスタイルが広まっているが、私はどうもこのスタイルが苦手である。どのようにプレイヤーを誘導したら、きちんとオチがつくのかが決まっていないと、キーパーをしていて落ち着かないのだ。
きっと、これは性格の問題だろう。飲みに行こうと思っても、予約をしていないと落ち着かない。行き当たりばったりに、ふらりと目に付いた飲み屋に入るというのは、あまりしないタイプである。
そんなわけで、まずはキーパーがシナリオを読んで、どのようにしたらクリアーできるのか頭をひねっているところである。
もっとも、シナリオライターの意図を考えながら、いろいろな展開を検討していくというのも、なかなか楽しくはあるのだが。
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