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2008年1月 6日 (日)

【TRPG】 年末年始にクトゥルフ未訳シナリオをプレイヤーで

 年末年始ゲーム合宿では、クトゥルフ神話TRPGの未訳シナリオを2本、プレイヤーとして遊ばせてもらった。

 私の探索者はずいぶん前に作成したアーカム在住のギャング。
 この探索者をプレイするのは数年ぶりだ。
 女性革命会所属の34才の女性を殺害したことがあるという経歴があるのだが、何を思って自分がこんな経歴を作ったのかまったく覚えていない。うーん。
 人も殺すし、密輸もするが、淫行だけは許さないというすこし歪んだ価値観を持つプロテスタント。
 軽度のマザコンで、母親が友人のジゴロ(探索者仲間)と関係を持ったことをトラウマとしている。
 アーカムで肩身の狭い思いをしているイタリア移民たちの多い区画に行って、イタリアの美味い飯を食べるのとダーツを楽しむのが生き甲斐。
 このイタリア食堂のおかみのことは「マム」と呼ぶ。きっと、友人と関係をもった母親に顔を合わせづらいのを、このおかみで代償しているのだろう。
 拳銃の腕は確かで、アーカムの違法酒密輸を取り仕切るギャングのボスに、彼の弁護士(もちろん悪徳弁護士だ)のボディーガードを頼まれている。
 そのため弁護士の事務所に居候して、いつもソファーで眠っている。

 ……といった感じの、それで本当に探索者が務まるの? といった感じのやつだが、私が作成してきたアホな探索者の中では、かなりまともな部類に入る。
 ただ、INTが高くて、POWとEDUがもの凄く低いという、このゲームにおいては最低の能力値をしているのが泣ける。

 さて、プレイしたシナリオであるが、「The whore of Baharna」と「The songs of Fantari」の2本。
 以下のレポートは、今回のキーパーがアレンジをしてあるかもしれないので注意。
 もちろん、ネタバレ爆裂なので、心の準備ができていない人は近づかないこと。オーケー?

※以下はネタバレ

「The whore of Baharna」は、ずばりドリームランドモノである。
 いや、グールに依頼されてガグを殺してこいとかいうアホなシナリオではないのだが、それにしても夢の世界の船長に依頼されて、街を脅かす淫乱魔女を倒すというクトゥルフシナリオって……これって、アメリカ人には許容範囲なのかなぁ?
 しかも、トラップだらけの大きな屋敷(ダンジョンモノに近い)の捜索がメインって、なにそれ!?
 我々は「Spawn Of Azathoth」でよく訓練されたプレイヤーなので、戸惑いは最小限ですまされたが、これをいきなりコンベンションとかでプレイされたら、総員ポカーンとなること請け合いかと。
 ただ、NPCの設定と動機付けなどは、ちゃんと納得のいく作りになっており、割と人情・感動系で終了する。
「このピザを食べたらショットガン持って力押しで行こうぜっ!」といったタイプが多い、アメリカ人シナリオにしては希有なことだ。
 拳銃と鎧で武装してドリームランドでダンジョン探索という展開にはひいたが、オチはみんな納得の出来であった。
 ただ、悪いことをしたやつも、死んだら無罪放免というのは、我々の正義には則さなくて、なんとなく「うーん、それでいいのか?」と首をひねってしまった。
 まあ、細かいことなんだけどね。

「The songs of Fantari」のほうは、なんつーか、シナリオを読んでいるキーパーが一番楽しいシナリオ。
 プレイするほうはもうたいへん。
 イタリアの孤島にあるディープワンのコロニーを殲滅するというのがシナリオの目的であるが、シナリオのメインイベントはディープワンたちに探索者が捕まってからという問題作。
 序盤の探索シーンはほとんど必要なくて、シナリオに登場するモザイク画を見て、その持ち主であるNPCに話を聞けば、だいたいの謎は解ける。
 ただ、そこまでいくのに無駄な情報に振り回されて、律儀な我々は、それらにひとつひとつ真面目につきあうので時間ばかりがかかってしょうがない。
 モザイク画を見ることができた途端、すべての謎が解けて、いままでの探索が無駄であったことを知った我々の落胆っぷりときたら……もう。
 まあ、それはさておき、万全の体制でディープワンのコロニーに赴いた探索者たちは、驚くべき魔法(シナリオのオリジナル)によってほぼ無力化されて、捕らわれてしまうのだ。
 ここからがシナリオの本番。
 ディープワンのオモシロ社会学を勉強することができるのだが、しかし、いつ殺されるかわからないという状況では、なかなかそんなの楽しんでいる心の余裕がない。
 いずれ助かる方法があるという伏線でもあればいいのだが、そんなもはありはしない。
 結局、武装発起した島民たちが騎兵隊となって救出にやってくるまで、探索者はディープワンたちにいろいろいじられ続けるというシナリオ。
 脱出する手段もあるのだが、それはあまりにリスキーすぎるうえ、ルール的にもかなり無理がある。
 いや、このシナリオ、テキストとして読むのはこのうえなく面白いんだけどね……プレイするのは勘弁だわ。
 キーパーコンパニオンの巻末資料に掲載しておいてくれ。シナリオという形にはしないで。
 このシナリオの場合、最初から探索者に希望を与えずに、圧倒的な力で捕らえて、このシナリオはディープワンの習性をプレイヤー視点で観察するというものなのだと暗に伝えたほうが、プレイは楽しいと思われる。
 悟りきったプレイヤーだったら、その境遇とオモシロディープワンたちの行動を、楽しむことが出来るかもしれない。

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コメント

2本とも、話しを聞くぶんにはとても楽しいネタになるシナリオのようです。
ディープワンの社会学…興味深い♪


でも個人的には、クトゥルフで【大きい棍棒】以上の武装は、キャンペーンでもない限りしたくないし、させたくもないなぁと思っているので、アレンジして違うシステムでやりたいところです。

投稿: 書店員K | 2008年1月16日 (水) 23時04分

 アメリカ人のシナリオは、あきらかに銃撃戦を想定してシナリオを作っているものが多いので、注意が必要ですね。
 私たちはそのへんも含めて、デザイナーの意図を読み取ることを楽しみとしているので、拳銃ぐらいまでの武装は平気でしますけど……

 現代日本が舞台の場合は、さすがにしませんけどね。

投稿: 内山靖二郎 | 2008年1月21日 (月) 21時06分

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