毎年恒例、年末年始合宿。
今回のメニューはクトゥルフ神話TRPG×2回と、オリジナル設定TORG×3回という内訳。
プレイヤーで参加したクトゥルフ神話TRPGは……探索者の惨敗といった感じ。がっくり。
TORGのほうは私がマスターを務めた。
キャラメイクからスタートして、合宿中に終了する、ショートキャンペーン。
ゲームは3回とあるが、本当は5本の短編といった感じで、割とこまめに成長するチャンスがある。
システム自体もかなりいじっており、普通のTORGとはちょっと違い、成長させることでキャラクターはぐんぐん強くなる。
その成長の楽しさを味わってもらうために、なるべく成長のチャンスを与えるのが、ショートキャンペーンを成功させるコツだ。
さて、シナリオのタイトルは「クリスタルスターの亡国」である。
当然、「インディジョーンズ4 クリスタルスカルの王国」のパロディだ。
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●「クリスタルスターの亡国」あらすじ
大戦末期、敗戦間際のドイツから密かに日本に運び込まれたオーパーツ、クリスタルスター。
それは未知のテクノロジーの知識が膨大に詰まった、データボックスであった。
クリスタルスターから引き出される知識は、戦後の技術発展に大いに利用された。
ところが、このクリスタルスターの正体はただの記憶装置ではない。
これこそは、人類誕生以前に地球を支配していた古の者の頭部なのだ!
そして、クリスタルスターから知識を引き出すことができるのは、彼らとテレパシーでつながる奉仕種族ショゴスだけである。
ナチスはそのために独自の技術で人型のプチショゴスを生み出し、クリスタルスターとのコンタクトを取っていたのだ。
ナチス残党と日本政府は、戦後も秘密裏につながりを保ち続けた。
日本政府はナチス残党を資金援助と保護を約束し、ナチス残党は日本政府にクリスタルスターから引き出される技術を提供してきたのだ。
しかし、プチショゴスの少女、昭子に同情をした研究員が彼女をさらったことから話は始まる。
上野公園で不思議な絵を描く少女、昭子と出会ったPCたちは、彼女の絵が未知のテクノロジーの概念図であることを知る。
クリスタルスターとのコンタクトが可能な昭子を取り戻そうとする、ナチス残党たち。
さらわれた昭子を追って、PCたちはナチス残党が隠れ住む長崎の離島へと向かう。
日本軍の地下基地跡から昭子を救い出すも、ナチス残党はUボートで逃走。
さらに、アジトを試作型原爆で爆破する。
なんとか鉛製の冷蔵庫によって助かったPCたちは、Uボートの目的地である南極の狂気山脈を目指す。
フォッケウルフ、タイガー戦車、新兵器UFO型ホバーなど、ナチスの兵器を撃退して、いよいよPCはクリスタルスターの発見された狂気山脈の遺跡へとたどり着く。
そこには頭部の無い、クリスタル化した古の者が……
この古の者は、ショゴスの反乱をやり過ごすため、自身の時間を停止することで、外部からの干渉を受けずに、永劫ともいえる時をここに在り続けてきたのだ。
遺跡を調査すると、この遺跡自体が超高出力のエネルギー発射装置であることがわかる。
そのとき、そこにやってきたのはナチス残党のトップである少佐。
彼はショゴス研究の成果で、狂気山脈のショゴスと同化を果たしていた!
最後の激闘。
やがて少佐は自我を失い、完全にショゴスに飲み込まれてしまう。
人間の自我を失い、本来の圧倒的なパワーを取り戻したショゴスを撃退するには、この遺跡を復活させて、超高出力のエネルギー放射で焼き尽くすしかない。
PCたちは古の者の頭部にクリスタルスターを戻す。
主人の復活により、遺跡に火が灯る。
人知を超えたテクノロジーによるエネルギー放射は、ショゴスを一瞬で蒸発させるだけでなく、無限の宇宙へ向かって伸びていく。それは別宇宙にある、古の者のコロニーに向けられた通信であった。
昭子の通訳によって、古の者と意思疎通をするPCたち。
古の者は人間ならぬ昭子にも、宇宙へ旅立つことを誘う。
道具として生みだされた昭子だったが、PCたちの優しさに触れたことによって、彼女はこの地球に残ることを決意する。
古の者は別宇宙からのトラクタービームによって転送され、この地球からまたひとり神が消えたのであった。
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な~んて、お話であった。
本当はもうちょっと入り組んでいる。
「黄昏の天使」のパロディや、「ダブルクロスキャンペーン・プレイクアップ」のネタもたっぷり入っている。
しかし、やっぱり一番多いのはインディジョーンズ4ネタである。
●真実は図書館に無い!
●軍服のねーちゃんがフェンシング。
●原爆を避けるため鉛製の冷蔵庫の中に。
●宇宙人の遺跡が変形する。
●宇宙と宇宙の狭間。
といった、おきにいりネタをすべて盛り込むことができた。
そのかわり、ボリュームのほうはたっぷりで、プレイにやたらと時間がかかってしまった。
誤算というわけではないのだが……おかげで夜の飲み会の時間が取れずに、私的にはがっかり。
私以外は、あまり酒好きでない面子だったので、一升瓶を眺めながらひとりで悶々としていたとさ。
まあ、合宿とかでしか味わえない、手ごたえのあるゲームを遊んだということでヨシとしよう。
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