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2010年12月22日 (水)

【雑談】 古代出雲歴史博物館と資料探し

 出雲旅行記3

 出雲大社の裏手を抜けて、次は本日の本命、古代出雲歴史博物館へと向かう。
 すげー吹雪になってきた。
 しかも、古代出雲歴史博物館の裏手にある広い庭側から入ったものだから、隠れる場所も無い。
 寒風に吹きさらされながら、モダンな博物館の建物に到着。
「裏手からでも入れるのか?」と不安に感じたが、幸いなことに自動ドアは開いてくれた。
 ホッと一息。
 雪を頭に積もらせた観光客に、スタッフのかたがたの注目が集まる。
 なぜかと思えば……客が誰もいないからだ。
 もう毎度のことだけど。
 ちょっと予定が押して、館内には二時間ぐらいしかいられなかったけど、トータルでお客は5人ぐらいしか見なかったな。
 明らかに、客よりスタッフのほうが多い。
 まあ、シーズンオフだからね(決まり文句)。
 それにしても、ここのスタッフは古代服風の制服を着ているのが面白い。

Photo_2  さて、正面のホールには有名な宇豆柱がどでーんと鎮座している。
 鎌倉時代の出雲大社を支えた柱であり、杉の大木を3本束ねて、直径3mの柱となっている。
 本殿の高さは48mあったとも言われており、当時の日本では超ド級の高層建築物だったらしい。
 非常にロマンのある話であるが、個人的にはちょっと信じがたい気がしないでもないのだが……どうなんだろうねぇ?
Photo_3  そんな昔の出雲大社の十分の一模型があるのだが、48mの本殿にあがるための階段がものすごく長くて冗談みたいな構造になっている。
 残念ながら館内は撮影禁止だったので、どんな形状をしているのか興味あるかたは「出雲大社・模型」でぐぐってみよう。
 この非常識な階段――神様のおわす場へ向かう道としての演出の意味があるのかもしれないが、それにしてもその階段を支える柱だけでも膨大な数になる。
 もし、本当に建築したとなれば、本殿以上に階段のほうが大変そうだ。
 でも、供物を持って縄ばしごを上るわけにもいかないしなぁ……
 他にも、何人もの研究家の意見を元にした出雲大社の復元模型も展示されており、各々の主張があって面白い。
 でも、中にはとてものぼれそうにない階段の模型もあったりして。
 出雲大社の宝物殿で学芸員のかたが、本殿への供物を運ぶ作法として、顔を上げずにあがらねばならないと教えてくれたが、それならなおさらのことである。

 もう一つの目玉が荒神谷遺跡と加茂岩倉遺跡から大量発掘された、銅剣と銅鐸のコンプリート展示。
 なんかもう笑ってしまう。
 だって358本の銅剣が荒神谷遺跡で、39個の銅鐸が加茂岩倉遺跡で、一度に発見されたっていうんだからね。これは笑うしかない。
 この発見のおかげで「やっぱり古代出雲はすげぇ」となったわけだ。
 発見した人の気持ちはいかがなものだったろうか?
 当然、国宝である。
 銅鐸をねぶるように見つめる。
 タガネのバツ印も発見。
 このバツ印は銅剣と銅鐸に共通しており、二つの遺跡の関係が立証されたのだ。
 これを発見できたのはちょっと嬉しいが、銅剣のほうのバツ印は見つからなかった。
 しかし、このタガネの跡はすごく鮮明で、一見すると当時のものとは思えない。私が研究者だったら、誰かがカッターで傷つけたのではと疑いそう。

 あと、三角縁神獣鏡の実物が展示してあったりしてビビる。
 たぶん、何匹か魔物が封じられているはず。

 次の日に訪ねる予定の石見銀山に関する展示もあったが、こちらはさほど目新しいものはない。
 そんなことをしていると、あっという間に閉館時間が間近となってしまった。
 文書資料室に行って、以前、別の博物館の企画展で公開されたらしい、石見銀山の坑道に関する資料がないものかと探す。
 そのものズバリの資料は無かったが、学芸員のかたにも協力いただいて、いくつか資料のコピーを頂く。
 そして、「いらなかったら捨てて結構ですから」と言いながら、40円のコピー代の領収書を律儀に切るスタッフのかたに萌える。
 まあ、お金の出入りはしっかりさせておかないとね。

 雪はすっかりやんでいたが、外はもう真っ暗だ。
Photo  夜道を車で飛ばして、本日の宿、湯の川温泉へと向かう。
 駐車場に、なぜか八上姫神社があるという宿。
 ヤカミヒメと言えば、スセリヒメにオオクニノシノカミを寝取られた女神様ですな。
 でも、なぜか縁結びの神様として、地域では盛り上げているよう。
 ハート型の絵馬などが宿で販売していたりしていた。御利益あるのかな~?(笑)

 つづく

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