【雑談】 酒船石と三つ目がとおる
近畿旅行記その8
実在する遺跡とフィクションを融合するタイプの話が大好きである。
諸星大二郎あたりでその面白さに本格的に目覚めたと思うのだが、よく考えると「三つ目がとおる」のほうが先に触れていたのではないかとも思う。
そんな「三つ目がとおる」でも日本の遺跡を舞台としていたことで印象に残っていたのが「酒船石奇談」というエピソード。
飛鳥の酒船石は、薬を調合するための装置であるという解釈であった。
10年ぐらい前、この酒船石の近くで、亀形石像物というインパクトのある遺跡が発見されたおかげで、すぐ近くにある酒船石もさかんにTVに流された。
そのたびに、この「三つ目がとおる」のエピソードを思い出したものである。
そんなわけで、飛鳥に行ったら、必ず見ておきたいとは思っていた。
県立万葉文化館の駐車場から、親切に道案内してくれるので、迷うことなく到着。
お客は一人しかいなかった。
しかし、真剣に酒船石をいろいろな角度から見つめていたので、なにか思うところがあったのだろう。
巨石を掘った丸い穴を、直線で結んだ、とても幾何学的で不可思議な姿。
いったいなんのためにこんなものが造られたのか妄想が広がる。
ただ、すぐそばにどうみても庭石に見える亀形石像物が発見されてしまったことで、酒船石も庭石だったんじゃないかという考え方が固定しちゃいそう。
図面とかではイメージ沸かなかったけど、両者は本当にすぐ近くにある。
ただ、高低差はあるので、この二つの石造物が同じ庭にあったという説には無理があるんじゃないかな?
亀形石像物のほうは、上記の理由であまり妄想は広がらないが、愛嬌のある顔つきは酒船石よりもキャッチーだ。
もしも「三つ目がとおる」が描かれたとき、すでに亀形石像物が発掘されていたら、どのようにエピソードに組み込まれたのか考えるのも楽しいかも。
つづく
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