【雑談】 神宮徴古館と神宮農業館
近畿旅行記その17
伊勢神宮を見て回ったら、次は神宮徴古館に行かねばなるまい。
式年遷宮で奉納される神宝の現物が展示されているという素敵な博物館。
特別展でもなければなかなか見られるものではないと思うのだが、ここでは常設展示している。さすが伊勢神宮のお膝元だ。
建物もすごい。
元は明治四十二年に建てられたルネッサンス様式のハイカラな建物。外壁は当時のままだそうな。
『クトゥルフと帝国』のキーパー魂が熱くなる。
さて、肝心の館内だが、残念ながら撮影禁止。
徹頭徹尾、伊勢神宮に関する展示で統一されていて潔い。
目当ての神宝は、造られたのは数十年前と歴史的遺物ではないのだが、ポイントは形状も材料も製法も大昔からずっと受け継がれているということだ。
すなわち、完全なるコピーというわけ。
時代を経て劣化したものではなく、大昔から伝わる神宝と同じものを真新しい姿で見られることが素晴らしい。
特に古代の武器などが素敵。
古代ならではの直刀とかは見入ってしまう。
装飾も細部にいたるところまで手が込んでいる。一部の隙もないとはこのことだ。
伊勢神宮を味わうならば外せない博物館だと思うのだが、一時間ほど見学していたのに、来場者は私以外は一人しかいなかった。
内宮、外宮のどちらからも距離があるから、観光コースから外れているのだろうか……
もっとも、式年遷宮に合わせて、新しく外宮近くに神宝を展示する分館を造るらしいから、そちらが完成すればもっとたくさん来場者は来るはず。
豪華な神宝はかなり見応えがあるので、観光客にも受けると思う。
誰かが見てくれなければ存在しないも同義なのだから、良いことだろう。
神宮徴古館と同じ敷地にある神宮農業館のほうも、建物はすごい時代がかっている。こちらも明治からの建物だ。
ただし、内容はちょっと残念。
農業館ということで、農業に関する展示物が多いのだが、どうも統一性というか明確なテーマが感じられない。
あと、展示品がすごい古びている。歴史があるものを展示しているわけではなく、標本とかがすごく古びているのだ。
たぶん、昔の「いろいろな土地の珍しいものを集めました」的な、見せ物に近い博物館というのは、こんな感じだったのかもしれないな。
そう考えると、逆に味わい深いのかも。ごく一部の人にとっての話だけど。
つづく
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