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2011年10月23日 (日)

【雑談】 憎しみを感じる長岩横穴

 九州あっちこっち紀行 その6

 だご汁でエネルギー補給を完了したところで、熊本県立装飾古墳館に向かう。
 ここで事前に案内をお願いしておいた学芸員のかたと合流。
 レンタカーに一緒に乗ってもらって、まずは長岩横穴へと向かう。
 事前の下調べによると、この長岩横穴は非常に解りづらい場所にあるようで、かなり不安だった。これが学芸員さんに案内をお願いした理由のひとつでもある。
 道案内をしてもらいながら向かうと、確かに解りづらい。
Photo  民家の前に地味な石碑がぽつんと立っているだけ。
 しかも、駐車する場所もなくて、ひとりで来たら間違いなく通り過ぎていた事だろう。
 だが、そこはそれ。学芸員のかたは慣れてらっしゃって、近くの駐車場を熟知している。
 これなら安心して見学ができるというものだ。

 ところで、完全に余談であるが、駐車場から歩いている途中、用水路にジャンボタニシのショッキングピンクの卵が大量に生み付けられていた。
 現物は初めて見たが、なんとも禍々しいモノだな。
 どのぐらい禍々しいか知りたい人は、ぐぐってみること。

 さて、さきほど見つけた石碑の奥にある柵の扉を開けて、民家の私道にしか見えないところを「失礼しま~す」と呟きながら、おそるおそる進む。ひとりだったら入るのは躊躇してしまいそう。
Photo_2  その奥、雑草が生え放題の裏山の岩壁に、いきなり横穴が開いている。
 ここが長岩横穴だ。
 ぶっちゃけ鍋田横穴のほうが数も多いし、川沿いになって雰囲気もある。
 それなのになぜ私がここにこだわったかというと、胸をえぐられた人間の彫刻装飾があるからである。ここを読んでいる人なら気づいているかたも多いだろうが、諸星大二郎の「暗黒神話」にも登場したアレだ。
 せっかくなので学芸員のかたに胸のえぐられた理由について尋ねてみる。
 なんでもチブサン古墳と同様に、乳房に対する信仰に関係するのではないかという説があるそうな。
Photo_3  ただ、私が見る限り、人型の彫刻はノミで削り取られ、顔面にはすだれ状の傷がついている。胸や腕のえぐり取られかたも痛々しい。
 とても乳房に感謝をするとか、そういった思いが込められているとは考えられない。どこか憎しみが込められているように感じられる。
 私なりに「埋葬された有力者と敵対する勢力によって削り取られたのでは?」と意見を述べてみる。
 すると、学芸員のかたも「そうかもしれないねー」とあっさり返してくる。
 こうした過去の記録の皆無な古墳の解釈など、これが正解といったものはないので、なんとでも仮説は述べられる。
 研究者のかたは無責任な仮説は出せないだろうが、私のように素人にとっては自由な妄想が広がって面白いものだ。

 学芸員さんの指導のもとで、横穴の内部も見学させてもらった。
 内部は貯蔵庫や防空壕にも利用されていたことがあったそうで、後世に掘られた漢字が残っている。
 あちこちに散らばって掘られており、一部はまだ読めるのだが、どんな言葉なのかはわからない。そのバラバラに残る文字が、妙に不気味な感じであった。

 まだまだ学芸員さんとの見学は続くよ。

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